中古住宅への融資拡充 フラット35

  昨年日経新聞の記事に中古住宅に関するフラット35融資の拡充について記載がありました。この事実は、不動産市場において、実は非常に大きなインパクトがあります。


 日本の中古不動産の流通市場は、新築時の価格に比べて、大きく価格が下がってしまうことが多く、買い替え需要などが生まれにくい市場になっています。こう言った状況から、日本の中古不動産流通市場は、流動性が低く、欧米に比べて未発達の市場だと言われてきました。


 この問題の根本にあるのは、文化的な背景や、日本人の性格によるものではなくて、ひとえに金融機関の融資姿勢の問題です。日本の金融機関が、中古住宅への融資に消極的だからです。


 中古住宅に対する融資は、融資期間や、自己資金の割合など、新築住宅の条件に比べると、大きく劣ってきました。中でも、頭金や諸費用を含めた自己資金割合は、第一次取得層にとって、最もハードルの高い問題です。


 通常であれば、新築住宅を購入する余裕がないから、中古住宅を購入するという選択肢が生まれてくるのですが、金融機関の担保評価が厳しく、頭金を3割程度用意しなければ購入できないいう制約条件が、その選択肢を奪っているのです。


 今回のこのニュースは、不動産価格への影響も大きくでてくると思います。中古住宅の相場が上がれば、不動産売却損が出にくくなり、買換え需要も刺激されるので、新築住宅の相場も上昇して、不動産市場全体が活性化します。実際には、新築よりも中古不動産への融資を拡充した方が、社会的なニーズもあり、政策的効果が高いのです。


 民間金融機関が積極的な新築住宅は、民業圧迫批判も出てくるので、今後は、公的金融機関の融資は、中古住宅に限定するべきだと思います。

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