金融機関の物件評価

 売れている投資物件の特徴として、金融機関の積算評価が高い物件があげられます。金融機関のいう積算価格というものは、建物の再調達価格に土地の路線価を乗せた価格ですが、土地の路線価というものは、実際の土地の価格が過小評価されていたり、また逆に、過大評価されている事がよくあります。
 路線価は、鑑定士の鑑定評価を元にした公示地価をベースに作られているのですが、その元になる鑑定評価に大きなブレが生じることがよくあるためです。鑑定時からの相場の変動のほかに、鑑定士の土地評価は事例比較が中心で、収益還元評価についてはあまり得意ではないことも理由の一つです。
 不動産売買取引の土地売買の事例は少ないサンプルしかなく、また、収益物件に関してはほとんどサンプルがありません。両者ともに業者間取引やレインズ登録をしていない例が多く、取引事例の記録が残りません。ただでさえサンプル量が少ない上に、取引事例が残らないような取引が多いので、どうしてもデータが足りなくて、実勢価格との開きが出てしまうのです。
 金融機関の積算評価が高いということは、ある程度は不動産の価値が高いという評価にはつながるのですが、投資用不動産や収益物件を購入する際の指標にするのは、お勧めできません。
  積算価格ばかりを追い求めていると、どちらかというと郊外の一戸建てなどの住宅需要があるエリアで、見つかることがよくあります。こういったエリアは金融機関の積算評価価格が伸びるので、ローンがつけやすいのですが、ワンルームなどの物件の場合、賃貸需要が薄く、空室率が高くなったりして、事業性が低くなる傾向があります。
 ローンがついて購入できれば何でもよいという考え方ではなく、一番は物件の収益力となので、バランスが大事です。

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